「声かけ」のチカラ

平均寿命が世界一の日本。簡易生命表では平均寿命は女性が87歳以上、男性が81歳以上と。
日本は団塊の世代800万人が後期高齢者となる、いわゆる2025年問題が間近となってきました。いよいよ待ったなしの「超」高齢化社会、「超」長寿社会を迎えております。

一人暮らしの高齢者も急増

残念なことに、最近、独居老人(一人暮らしの高齢者)が自室内で死亡し死後しばらく経って初めて遺体が発見されるような悲しいニュースもしばしばみられるようになりました。
ここ数年、高齢者が一人でも安心して暮らせるコミュニティづくりを目指し、組織的に取り組む地域や自治体、ボランティアなども動き出しております。

郵便局のみまもりサービス


そのような中、郵便局による「郵便局のみまもりサービス」が開始されていることを知りました。
これは、郵便局員が利用者の家に郵便物を配達する際に生活の様子などを対面にて確認するサービスで、希望によってはその結果を別地域に住む家族に知らせてくれるというもの。

その他、生活や医療に関する24時間相談電話や施設の割引、オプションではオートコールでの毎日の体調確認や血液検査キット等の案内も行っています。

サービスの対応可能エリアは、現時点では限られたものですが、今後更に対応地域が増えることでしょう。
郵便局は民営化以降その局数を減らしており、特に地方における郵便サービスの維持は常に問題になっているところですが、現在のインフラの中であくまで日常ワークの延長線上に「地域への貢献」「高齢化社会への貢献」のサービスを付加する発想は評価に値いするでしょう。

特に評価できるのは「本人に会う」「声をかける」という点。単に確認だけであればそこには人の温もりはなく「安心」も生まれません。企業であれ団体であれ、この点をはずしては真のコミュニティづくりなど覚束ないでしょう。

人間というのはどうしても「声」を聞かないと寂しさを感じてしまうものですから、「お元気ですか?」「最近どうですか?」など積極的に声をかけていく、この「声」というもののチカラが超高齢化社会において最も重要な要素でしょう。