郵便番号の不思議

今回は郵便番号のお話しです。
現在の7桁になったのは30年後の1998年(平成10年)2月。これにより町域(町名から”丁目”等を取り除いた部分)までを含めた効率化がなされました。
番地とあわせてバーコード化することで区分用の郵便機械により郵便物を配達順にまで並び替えることができるようになり効率よい配送が実現されています。

郵便番号のルール

3桁または5桁の郵便番号制が実施されたのは1968年(昭和43年)7月のこと。この番号は集配事務を行う郵便局に対して割り振られました。
メインの輸送手段であった鉄道路線網を用いた鉄道郵便輸送の路線の駅順を元に大規模な局では3桁、それ以外の局では5桁を割り振りました。

7桁になった時に、少々面倒だったことを覚えている人も多いのではないでしょうか?新郵便番号枠シールが全国の郵便局窓口で無料で配布されたのもついこの間のようです。
日本郵便のホームページを参考にしますと、郵便物を差し出す際、7桁の郵便番号を記入することで、都道府県および市区町村などの記入は省略できます。
ただし町域は省略できません。
「105-0004 東京都 港区 新橋2-21-1 (株)アルファラン御中」
これは、
「105-0004 新橋2-21-1 (株)アルファラン御中」
でよいということになります。

ところで、郵便番号の左3桁の内の左の2桁は県単位の大きな地域を示す番号であることはご存じかと思います。
東京中央郵便局の所在地(東京23区)がTOPで「1×」、
そこから西方向(千葉)・南方向(神奈川)が「2×」、
北方向(関東)が「3×」、中部「4×」、大阪「5×」、「6×」が近畿、
「7×」中国・四国地方、「8×」九州、
残りの「9×」が沖縄・北陸と東北西側(日本海側)、
最後に「0×」が北海道と東北東側(太平洋側)となっています。
北は北海道から西は九州・沖縄まで順番に割り振られていないのでちょっとわかりづらく不思議な順番になっています。

一節によると皇居(東京都千代田区「100」番)を中心に単純に割り振ったとも言われていますが真偽のほどはわかりません。なお、沖縄については郵便番号制発足当時は米国の統治下にあったため「90×」の番号のみを確保し後に使われるようになったとも言われています。
ちなみに、近年ニュースで話題になっている尖閣諸島の郵便番号は「907-0004」。90番台ですから沖縄県として把握していることがわかります。

さて、郵便番号7桁制の導入による特徴の一つは、超高層テナントビルに各階ごとの独自の番号が振られるようになったことでしょう。
配達物数が特に多い超高層テナントビルについては、ビルと階層を表す郵便番号を設定することがあります。
時代が進み、空中に浮かぶ家や宇宙オフィスが登場する未来には、何桁の郵便番号が登場するのでしょうか。