高齢者にやさしい社会

最近、街のポストが減っていること、何となく感じていますよね?
日本郵政の事業計画には毎年のように「現状維持」をうたってはいるものの、経営のスリム化も必須で、業務効率を高める狙いがあるのでしょう。

高齢者への配慮はどうなる??

全国に設置されているポストの数は次の通り。
2008年 192,213本
2011年 185,409本
2016年 181,523本

これは全国一律ではなく地域差はあるようですが、インターネットの普及で個人の郵便利用が減少している昨今ではやむを得ない面もあるのかもしれません。
ただ、かわいそうなのはメールもLINEも使えず専ら郵便利用のお年寄り。社会福祉の角度からもう一度高齢者への配慮の必要性を痛感致します。

郵便物の取集に支障がなくかつある程度の投函郵便物が見込める場所であれば、承認請求することで「私設ポスト」を設置することができます。
「私設ポスト」は、設置時の工事費や購入費用はすべて設置者負担、さらに郵便物の回収料を日本郵便株式会社に支払うことが前提ですが、
ホテル・病院のロビーなどに宿泊者・来院/入院患者へのサービス、また、集客やサービスの一貫でデパート等の商業施設内に設置するケースなどがあります。
単に行政のサービスに頼るのではなく、企業を含めた地域・社会全体の高齢者や社会的弱者への配慮の意識向上に期待したいところです。

超高齢化社会に優しい仕事


さて、先日大田区東海にある臨海斎場にて親類の葬儀に参加された方とお話しをしました。
この臨海斎場は、決してアクセスは良くないのですが、火葬場も兼ねた最新式の葬祭場のため式典後の移動などが不要で利用しやすいのが人気です。

談たまたま話題になったのが「お骨の自宅への帰宅」。超高齢の方が位牌と骨壺を抱えて自宅に帰ること自体が困難とのことでした。(自宅からお墓への場合もあるでしょう。)ご家族や親類がいらっしゃればともかく、独居者の多い超高齢化社会だからこその悩みです。

個々人のモラル感は別として、物理的にお骨の「宅配」が必要なケースがあるのではないかと思い、宅配便で送ることができるか否かを調べてみました。

すると、大手の運送会社では約款に「遺骨、位牌、仏壇」は引受不可としています。これは、大切なものに万が一のことがあってはいけないとの配慮からであると推測します。

そのような中、郵便局の「ゆうパック」については引受が可能でした。葬儀・墓地・供養などのコンサルタント会社がいくつかあり、この「ゆうパック」での輸送手段を推奨しています。
中には、骨壺を段ボールに入れる際にはどこかに紛失してしまっては困るとの遺族の気持ちをくんで位置情報検索システム「ココセコム」を同梱するオプション・サービスする会社もあります。
また、郵送に抵抗がある方のために「お骨の引取り出張サービス」をしている会社もありました。
今後も「お年寄りに優しい仕事」の登場は歓迎したいものです。私達もすぐに高齢者の仲間入りなのですから。