正しい封入の方向って?

「手紙や案内状を郵便で出す場合、封入の方向はどうすればよいでしょうか?」
発送作業を請け負う際に時折このような質問を頂戴します。実は少々戸惑っています。なぜかと言えば。。。。。

意見が割れる封入の向き?


実際に作業をする人に聞いてみると、OPP封筒(透明なビニール封筒)を利用したDMなど広告系のものは正式云々よりも中身が見える利点を活かした封入向きや順番にすることが多いそうですが、定形の長3や洋長3(洋0)封筒を利用する郵便物の場合は意見が割れました。

特に、高齢の方の意見では、中身(封入物)の正面と封筒の正面(宛名面)の向きを合わせるのが常識と語調を強めます。
要するに、正面と正面を合わせるわけです。

試みにYahooで検索してみると、多くの人が疑問に思っている内容であることがわかります。
そして、結局正解はないのだと気付くのです。

慶弔の場合、今もしきたりを重んじる風習があります。
結婚式のご祝儀や、葬儀の御香典などのお金の入れ方で考えるとわかりやすいかもしれません。
ご祝儀を入れる際、お札の表側(肖像画がある方)が中袋の表側に向くように、反対に御香典では裏が見えるようにするといわれます。

確かに昔は、通常の手紙などは正面と正面を合わすのが習慣であったようです。
それは、中身の正面を封緘側にする(裏返す)と「凶」と考えたからのようです。
ただし、それらはあくまで慣例で、現在では向きが違うからといってそれが非礼であるとは限りません。
案内状などは、読む相手のことを考えて封筒を開けたとき中身が見やすい状態で封入することが多いようです。
だから、結婚式の案内状などもあえて表・裏を合わせることも多いのが実情だそうです。

結局、お便りというものは、あくまで読む相手のことを考えて、慣習を重んじるのもよし、開きやすさや効果を重視するのも良し。
そういえば、昔の会社の仲間の結婚式で、ご祝儀袋に当たり馬券を入れた友達がいて、後で競馬好きの新郎が大変に感動していたのを思い出しました。
これも、相手のことを思えばこその演出でしょうか。。。。ただし、馬券の封入向きはわからないそうです。