被災地へ届けるちょっとした心配り

最近、「これまで経験したことがないほどの大雨」といったドキッとするニュースが頻繁に流れます。特に近年は西日本で大雨や台風による被害が相次ぎました。
また、ちょっとした地震があっても、南海トラフ地震への恐怖感がつのります。

救援の手を差し伸べたい。でも、注意すべきことは??

既に想像も想定も出来ない事態が身近にある。そんな時代になりました。
被災地の方々は、大変な苦労をされていますが、その苦労は台風が過ぎれば終わるようなものではなく、その被害が人生をも変えてしまう起点となっていることを知り、継続的な支援の手が必要と感じます。

甚大な被害が出ている地域に、もし自分の家族や親類、友達が住んでいる場合、何とか救援物資や手紙を届けたいと思うでしょう。

その場合の注意点を確認しましょう。

甚大な被災地への荷物の宅配は引受停止となります。

ゆうパック、ヤマト便、佐川便etc

ただし、郵便は「荷物」に該当しませんので、余程の事がない限り書留などの郵便物の引受が断られる事はないようです。

宛先の住居が存在している限り、郵便であれば遅延はあっても届くでしょう。

ただ、宅配便であれ、郵便を利用する場合であれ、単に受取人の住所を記載する前に、出来得る限り受取人の状況を事前に把握しておくことが望まれます。
例えば、受取人が自宅にいないケース。

避難所にいる場合や近くの知人の家に避難している場合は、宛先の記載には当然その避難先の住所を記載する必要があります。

ただ、特に避難所の場合ですと、施設名と受取人名だけの記載だと、その対象となる人を探し判別するのに時間がかかります。

同姓の方もいるかもしれない。間違えてしまうと、知らない人に手紙や荷物が開けられてしまう可能性もあります。

何より、大変な中で配達して下さる配達員や、施設のスタッフやボランティアの方にも不要な手間をかけてしまう可能性もあるのです。

よって、宛先を記載する場合は、避難所施設の住所の下に、自宅住所を書いておくと本人確認しやすいのです。

郵便番号や住所は、その避難先の施設名や知人宅を記載。「気付」「様方」などを書いて、その下に受取人の名前(フルネーム)と自宅の住所を記載しておけば、まず間違うことはないでしょうし、もし受取人が避難先から現住居に戻っている場合でも問題はないはずです。

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宅配便の場合であればスマホの電話番号も漏らさず記載しておけば確実でしょう。

そういった配慮が、現地にいる方々の負担をも減らし、結果として早い段階で届けたい手紙や荷物が配達されることになります。

気を付けたいのは、「こっちは支援しているのだから」と、現地の働きを”当然”と思ってはいけません。
それでは、せっかくの善意が独善になってしまいます。”寄り添う心”は最大限の気遣いとして現れるものと思います。

生活基盤を支えるサービス

ところで、大きな被害を受けた地域では、郵便局が「車両型郵便局」を現地に派遣し、「郵便物」をはじめ「ゆうパック」の引き受けや「ATM」による貯金の預入・払戻しなどの生活基盤を支えるサービスが提供されます。
これから更にこういった被災地支援の需要は益々大きくなっていくのでしょう。
被災地の方々の生活レベルに思いを馳せる支援。さらには、現地でサポートしている方々のことをも考慮した気遣い。
そういう「やさしく支え助け合える社会」を、またその心を、最悪の時にこそ自分の中に育てていきたいものです。