宛名の印字と住所表示

弊社のような郵便やDMの発送代行業務を行う会社では「宛名印字」が必須の業務ですが、その際に大変に気を遣う内容(個人情報の取り扱いは当然として)があります。
それは、「文字の長さ」です。

宛名の印字

通常、法人宛ての住所の印字の場合、
①「郵便番号」
②「住所」
③「会社名」
④「部署」
⑤「役職」
⑥「担当者名」
⑦「敬称」
といった内容になります。割引や要望によってはID番号やバーコードなどを配置します。

レイアウトするときのバランスも考慮しますが、何より必要情報が全て印字されなければいけません。
ところが、業者泣かせなのが「住所」です。
「都道府県」+「行政区」+「町村」だけでも長い場合がある上、集合住宅の場合は要注意です。
更には、「通りや地域の由来の名称」が入る場合があります。
その代表が京都の中心部でしょう。

「京都府京都市上京区西社町智恵光院通り芦山寺上る西入る西社町」
こんなに長い住所もありました。
どうしてこのような住所表示になるのでしょうか。試しに、Webで「中京郵便局」を検索してみました。

【中京郵便局】
「京都府京都市中京区三条通東洞院東入る菱屋町30番地」
この長い文字を分解しながら、地図で見ると少しだけ住所が長い理由がわかります。

(1)京都市中京区
(2)三条通東洞院東入る
(3)菱屋町

本来ならば、(1)+(3)で構成されるのが一般的な住所ですが、そこに(2)すなわち、
「三条通り」と「東洞院」のところを「東」に「入(い)る」
という動詞が住所に含まれていることがわかります。
これこそが、京都の特殊事情なのです。
確かに地図で見ると、「三条通り」と「東洞院通り」の交差する近辺に(3)菱屋町という一角があります。

この(2)の表現を抜きにして正しい住所を他人に教えることは相当困難なようです。そもそも(3)の町のエリアはあまりにも細かく覚えている人の方が少ない、または、ほとんど同じような町名が多数あることなどもその理由のようです。
京都の中心部では、場所を示す際にこういう表し方を伝統的に行ってきたのでしょう。

その他の表現として、
『東入(い)ル』・・・・・東へ行く
『西入(い)ル』・・・・・西へ行く
『上(のぼ・あが)ル』・・北へ行く
『下(くだ・さが)ル』・・南へ行く
いずれも動詞であり、行動や言葉の持つ意味合いが生活の中で重要であることがうかがえます。
もう少しWebで調べていくと、こんな内容の記載がありました。

京都の人に道をたずねたら、
「ソコどしたらココを上がらはって一筋目を東に入ったトコですわ」
これは京都市中心部の道が、ほぼ碁盤の目のようにまっすぐに伸びているためです。

例えば、四条烏丸(しじょうからすま)といえば四条通りと烏丸通りの交わるポイントを示すもので、その地点から東西南北のどの方向へ行くのか?というものだそうです。
そして、各通りの名前にさえ慣れてしまえば非常に便利なようです。
尚、「四条烏丸」という表記の場合は四条通りに面し、「烏丸四条」の場合は烏丸通りに面している事が多いとのこと。

「東京都港区第一京浜マッカーサー上ル新橋2丁目・・・(第一京浜(国道15号)沿でマッカーサー道路(環状2号線)から北上)」
どうでしょう、弊社の住所も通りの名前で特定できそうですか?