身近になったバーチャルな世界

以前「AR」のコンテンツ制作ツールのサービスを手掛ける会社の営業さんが来社し、デモンストレーションを見せてくれました。最近では珍しくはないのかもしれませんが、当時は本当にその技術の高さに驚きました。

「AR」の利用方法


「AR」とは拡張現実(英語で Augmented Reality:オーグメント・リアリティ の頭文字)のことで、スマホやタブレットなどの機器を通して見ることが出来るVR(バーチャル・リアリティ:仮想現実)の一種です。

視聴用の再生エンジン(ソフト)をダウンロードしておくだけで、あらかじめ登録してある紙媒体画像であれば全く別の立体画像と重ね合わせることができる技術です。

例えば、江戸城の古地図をスマホで見ると立体の天守閣がニョキニョキと生えてきたり、ポスターの中のアイドルが踊りだして自分に話しかけてきたりと。
非日常的な意外性がうけて主に電子広告(デジタル・サイネージ)の分野での利用が広がっているようです。

話を聞いていておもしろかったのは、単なる(というか高度な)VRとは違い、身近な紙媒体とデジタル技術が融合するところ。
この技術がもっと一般的になったら、例えば年賀状などに印刷されている家族写真にスマホをかざすと赤ちゃんが泣き出して飛び出してきたり、映画「ミッション・イン・ポッシブル」の指令も一見普通のビジネス文書1枚(スマホをかざすと本当の内容がわかる)で済むわけです。

更に面白いのが、立体映像(コンテンツ)の方の入れ替えも可能なので、何カ月後かに同じハガキや書類にスマホをかざしても違う映像になっているかもしれないわけです。赤ちゃんの写真も大人になっていくかもしれません。

最近では、MR(ミックスド・リアリティ)というものも出ています。ARとVRのミックスのようなイメージでしょうか。仮想世界と現実世界を組み合わせる技術だそうです。例えば、専用機器を装着すれば、工事現場ですぐに図面が出てくる(見える)とか、学校で教科書がなくても必要なページが現れるとか。

これからは郵便物もいままでとは違う利用方法が出てくるように感じました。