ロコモと郵便体操

近年、「ロコモ」という言葉をよく耳にします。
これは、ロコモティブシンドローム(運動器症候群)の略称で、加齢や生活習慣による骨や関節・筋肉などの運動器の衰えや障害によって、要介護になるリスクが高まる状態のことです。

ロコモは予備軍含めて人口の1/3

ロコモの人数は高血圧の人よりも多く予備軍を含めて全国に4,700万人いると言われており、もしこの人達が全員介護を受ける状態に進むと日本の介護・医療制度が危機的状況になるということで、多くの機関が警鐘を鳴らしております。

ロコモの判断基準は、「家の中でつまづく」「片足立ちで靴下がはけない」「15分程度の歩行で疲れる」「信号を渡りきれない」など。
これを解消する具体的な対策として、予防するための運動(ロコモ・トレーニング※略してロコトレ)を推奨し、生活の中に取り入れるよう呼びかけています。
例えば、机などににつかまったまま片足立ちを1分間づつ×1日3セット行うとか、軽いスクワットを10回程度行うなど。

郵便体操??

ところで、郵便局には「郵便体操」というものがあるのをご存知でしょうか?
配達業務のある郵便局では、配達員の準備運動のために郵政省時代の昭和40年頃から行われているそうです。
ラジオ体操を参考に作られたためか、ラジオ体操の第1と第2を組み合わせた内容で前奏併せて3分41秒。
原則、始業開始時(事業所によっては朝礼後とか)で、突然ピアノ伴奏が館内放送で流れ、「今日も元気に郵便体操をいたしましょう!」の掛け声で全員一斉にスタートします。
気になる体操内容は次の通り。

1.足を軽く横に開いて大きく背伸びの運動
2.腕を振って腿を引き上げる
3.腕を横に開いて前後に回す
4.手を後ろに組んで首を回す
5.身体を横に曲げる
6.腕を振って身体を捻る
7.身体を前後に曲げる
8.身体を斜め下に曲げる
9.身体をぐるっと回す
10.足を曲げ伸ばし
11.足を戻してその場飛び
12.腕を前と上に
13.深呼吸
14.深呼吸繰り返し

毎朝これだけの運動をしていればロコモにはなりにくいでしょう。サボらずにやっていればの話ですが。